2013年06月22日

道州制

 

 最初に結論を申し上げると、私は道州制には反対です。


 どのような統治機構が望ましいかは、あくまで国民目線で考えなければなりません。しかし、都道府県制から道州制に変えたからと言って、国民の利便性が向上するとは到底思えません。

 
 道州制には都道府県存続のケースと都道府県廃止のケースがあります。

 都道府県存続であれば、二重行政が三重行政になり、膨大なコスト増を生むだけです。云わば中間マージンが増加するだけで、現在よりも非効率です。

都道府県廃止となれば、住民の利便性は著しく減殺されることになります。

今まで県庁に手続きや要望に行っていたのが、福岡(もしくは熊本?)の州政府に行くとなると、へき地離島のみならず、ほとんどの住民にとっては大変不便になります。


 権限についても、国・県・市のそれぞれに相応しい権限を持たせるという原則に照らして、道州で行うのが最も合理的だという権限は限られています。
 外交・防衛は国、産業政策・重要インフラは県、福祉・教育は市町村といった適性を考えると、九州府に任せるのに相応しい分野は「アジア向けの広域観光」ぐらいしかありません。
 

 また、この議論を活発に主張しているのは州政府の所在地と目される自治体の首長が多いのも、不純なものを感じます。

 ある知事は、道州制になれば州知事になるのは芸能人か事務次官経験者しかいなくなると言っていました。確かに頷ける指摘です。


 さらに、もし九州府が福岡に置かれたら、職員はほとんど福岡市民になります。人口150万人の大都会の職員が、本当に九州全体のへき地離島までシンパシーを持った行政ができるのでしょうか。

 国民が都道府県制に大いに不都合を感じて、道州制にすることでそれが必ず解決されるというなら推進すべきでしょう。しかし、そんな議論はほとんど見られません。道州制の議論は、まさに国民不在の典型例と言えるのではないでしょうか。

posted by 長峯誠 at 22:57| 地方分権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする